現在の医療は自然科学の考え方により、心身を部分に分け、分析し、それぞれの専門医により部分的な処置が行われています。
東洋思想の陰陽五行説の考え方に基づいた経絡治療は、心と身体、環境などの関係性を調べ、円満になるように調整を行います。
例えばスジは身体の深部の気血の流れが滞り、関節が伸びなくなって骨格が歪み、内臓や血管、神経、筋肉などが圧迫されて、様々な症状が出てきますが、スジの強張りはレントゲンやMRIなどの画像診断では未病のレベルなので異常無しとされ、加齢により、スジが強張って身体が歪んできても、部分的な膝や腰、背骨の椎間板、神経の圧迫など、異常と見做されるまで悪化しないと何もしてもらえず、いよいよ悪化してやっと局所的な処置が始まります。
また精神的なストレス、緊張も五行の考え方で、怒りはこのスジ、不安はこのスジ、考え過ぎはこのスジというように、感情の種類によってもどのスジが緊張するかが決まっています。
怒ると肩を怒らせ、こめかみに青筋が立つのは、怒りの感情が肝臓・胆のうのスジを緊張させ、このスジが肩甲骨周りやこめかみを走行している為です。
私の20年も渡るスジ治療の探求で最近発見したのは、うつ病などの精神疾患にも手応えがあるという事です。うつ病の患者さんから「みぞおちが強張ってくると、息苦しくなり、そのうち気が滅入ってきてうつ状態になるという訴えを聞きました。
みぞおちは五行でいうところの心で喜びの感情と関連づけられます。すなわち心のスジが強張ると喜びの感情の喪失=うつ病の初期症状になります。
理屈ではそうわかっていても、実際のところ整骨院にうつ病の方が御来院される事はなかったので20年目にして初めての発見でした。
起床時に1番強張っているのは、一晩寝ていて、活動していない事により、スジの循環が低下しているからだと思います。その仮定から今社会問題ともなっている起立性調節障害も起床時には心や心包経といった循環器系のスジが強張っていて、脳に血液を送るポンプの部分であるみぞおちが圧迫されていて、脳の血流が妨げられていて、日中活動を始めると少しずつスジが緩んでいって、脳の血流や血圧が正常になるので、スジを異常と認めない西洋医学には原因不明とされ、仮病扱いになり、やがて不登校になってしまい、通信制の学校に変わってからも不調が続くのではないだろうかと仮説を立てています。となると起立性調節障害から、さらに日中活動してもスジが緩まない位になれば、うつ病に進行するのかもしれません。
80歳半ばで、それまでせっかちで動き回っていた女性も、やはりこのバランスになっていて、無気力になってしまい、心療内科で薬だけ処方されても改善しなかったのが、この治療により精神が上向きになり、家族が別人のように活動的になったとの事でした。
おそらく通常なら認知症か何かのせいにされ、そのまま精神薬を投与され続けたと思います。
日本文化には心身統一とか心技体といった言葉がありますが、20年目にしてその一端に触れたような気がしています。







