真っ先に触れるべきだったかもしれない経絡の活法である合気道。施術をする際の身体の用い方に大いに活かせると思います。
合気道は「剣を持たない剣術」とも言われます。
使うスジは「 腎・膀胱経 」です
剣道の「 正眼の構え 」が合気道の主要な流派の一つである「養神館」の構えになっています
特徴的なのは、足の位置です
出典:安藤毎夫著「合気道の解」
親指をかませて、逆ハの字につま先を開いて立つのですが、これが最初は結構キツイ
何でこんな立ちづらい構えなのかと思うのですが、実はこれ腎ラインが緊張するのです。
腎ラインだけが後ろから、膝のところで前へ回り込んだラインになっています。
逆ハの字につま先を開く事で、このラインが引き伸ばされます。
そして丹田は腎・膀胱のお腹のゾーン そして背中をピーンと伸ばすのも
膀胱ラインがあるからです。
出典:安藤毎夫著「合気道の解」
合気道で用いる力は「中心力」とも呼ばれますが、臍下の丹田をはじめ、膀胱ラインが身体の中心に位置しているのです
また腕を絞り、手のひらを上に返す事で、腕の腎・膀胱ラインが伸ばされます。
いわゆる「棒状のものを両手で握る動作」をする時に使うスジで、ゴルフも「腎・膀胱ライン」になると思われます。
やはり全身の同じスジを使った姿勢、動作というものはある種の協調した美を感じます
長年の修練の末に行きつく境地であり、今もその型は変わっていません。
自分で一からオリジナルのものを創出しようにも、おそらくは自分の人生の時間を全て費やしても、多くの先人が長い期間に積み上げた普遍性のある型に達する事さえ無理でしょう。
全身を協調させる手技としての治療も同様で、私がこれまで見聞きした治療法は、どれも経絡の一部を切り取って、新しい発見の如く、「〜式」のように命名しています。
オリジナルとは、普遍的な型を十二分に身に付けた次の段階にあるもので、治療家が最初に身につける内臓から姿勢まで全身丸ごと協調させる型が経絡です。
治療家が身に付けない理由が無いので、来年からは治療家向けのセミナーも始めたいですね
そしてどうやら経営にも そんな型が存在するようなので、まずは我を捨て、型を身に付けようと思います。